日本ではアメリカの学校にいじめはないと言われているそうですが、実際は"bully"(いじめっこ)はどこにでも存在します。最近米国の新聞などで報道され話題になったのは、学校でいつもいじめられていた12歳の少年が自宅で自殺し、それを防げなかった学校や母親の怠慢などで裁判ざたとなっているケースです。またアメリカには不登校の子供達もたくさんおり、英語では"school
phobia"(学校恐怖症)という表現も使われているようです。
アメリカでは子供が不登校になった場合、まず親が学校に相談し、学校のサイコロジスト(心理学者)が面談を行います。原因や状況をよく話し合った上で、具体的な対策を打ち出していきます。対策としては、学校での特別指導や精神科医の治療を受けたり、ということが考えられます。不登校は本人の怠慢や家庭のしつけという問題ではなく、なんらかの精神的苦痛から学校に行きたくても行けない状態ですので、精神的なケアが重要になってきます。無理に学校に行かせるのは何の解決にもならず、むしろ逆効果となる恐れがあります。
息子さんの場合、前学年でいじめにあったとありますが、その時に学校で適切な処置があったのでしょうか。もし状況が変わらなかったとすれば、本人は学校への強い不信感といじめた生徒への恐怖感などを今でも持っている可能性があります。今一度この件について調査をしてもらって下さい。
不登校という事実を受け入れるのは、親にとって非常につらく困難なことですが、これは子供からのSOSと精一杯の自己防衛の形とも言えます。今は子供の心をどうサポートし、どうすれば自信を回復することができるのかを一番に考えてあげて下さい。
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