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West Nile Fever (WNF)の病原ウイルス(WNFV) は米国本土の各地に根をおろして今後"風土病"となるか?

今年7月30日までにWNFVに感染して発病した患者は、コロラド、アイオワ、カンサス、ケンタッキー、ルイジアナ、ミネソタ、ミシシッピー、ネブラスカ、ニューメキシコ、ノースダコタ、オハイオ、サウスダコタ、テキサス、アラバマなどの各州で計109名と報告され、このうち4名が死亡しています。

また8月6日までのWNFVの検査により、22州に1,770羽のトリの死体、288頭のウマ、3匹のイヌなどから発見されています。また20州で集めた1,038のカをプールしたものからもWNFVを発見したと報じており、ニワトリからもウイルスを分離しています。

更に8月1日から8月15日までの2週間に、25州で、総計366名の新しい感染者と10名の死亡者が報告され、患者が急増していることを示しています。

8月15日までの25州で発症したWNF患者の統計をみると、昨2002年に患者発症の報告のなかったコロラド州で、総患者数470名の52%に当たる242名が発見されています。このことは注目に値し、CDCの今後の分析が待たれます。

1999年、ニューヨーク付近で初めてカラスからWNFVを発見して以来、このウイルスによるトリやウマの感染は、米国本土の大西洋沿岸の西部諸州から中西部に広がり、2002年には東海岸の一部の州にまで達しています。

今、2003年にWNFVを検出した州を検討してみると、昨2002年にWNFVによる感染が認められた州の多くで、再びWNFVによる感染が認められているようです。

このことは、この病原ウイルスが各州に定着したのではないかと疑われますが、今後、数年間の観察が必要であることは言うまでもないでしょう。

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