学校は子供の生活の大部分を占めます。どの担任になるかでその子の一年間が左右されると言っても過言ではありません。アメリカ人の生徒でも、先生が極端に厳しくて萎縮してしまう子供や、不登校になる子供もいます。まして英語がまだできない子の場合、担任の人格は大いに影響してきます。短気な先生に当たり、指示が理解できない度に怒られたりして苦痛だった、という子供も過去にいました。また、学年が変わって良い先生に当たると、急に元気を取り戻し学校が楽しくなったというケースもあります。これは大人でも、子供時代を振り返ると似たような経験がある人は多いことでしょう。
さて日本でもアメリカでも一般的に言えば、良い先生もいれば人格に問題があるような先生も必ずいます。ただアメリカでは、公立でも「自分達の税金で学校は運営されている」という親の意識が強く、保護者から先生への評価は日本よりも厳しいようです。先生があまりにも評判が悪い場合、雇用契約にもよりますが、人員削減などを理由に解雇されることもあります。
娘さんの担任の場合ですが、外国人の子の発音をバカにしたりするのは差別的な行為です。断固として許されるべきではありません。結果娘さんが精神的ダメージを受けているのなら、保護者として強く学校に抗議するべきです。この先生の場合、前例があるようなので、本人と直接話し合うよりも校長先生に抗議するのが一番効果的でしょう。日本人保護者の中には校長に話を持っていくことに抵抗を感じる人も多いようですが、現地校では校長との面談は比較的オープンに行われています。まず文書で今まで起きたことを明確に伝えましょう。いつ、どのような状況で、どのようなことを言われたのか、また娘さんの精神状態も忘れずに記載してください。校長の判断で事情が深刻な場合は、思いきってクラスを変えてもらうことも不可能ではありません。
アメリカ人の保護者の中には、毎年学年末になると、校長に手紙や面談で「次の学年は〇〇先生のクラスにしてほしい」などと密かに頼む親も多いと聞きます。日本ではあまり例がないですが、こちらでは珍しいことではないので、来年から思いきって切り出してみるのもよいでしょう。