転入手続きですが、8月の最終週に事務所が開く学校が多いので、その週明けに訪問してみましょう。
その際必要なものは、
(1)子供のパスポート(出生証明書の代わり)
(2)家のリース契約書。(学区内に居住している証明)
(3)日本での成績証明(英訳したもの)
の3点を持参すれば、転入に必要な書類(親が記入するものとメディカル・フォーム)が渡されます。メディカル・フォームは健康診断と予防接種を受けて医師に記入(英訳した母子手帳が必要)してもらいます。あらかじめかかりつけの医師を決め、予約を取っておきましょう。全ての書類を学校に提出すると転入許可が下ります。
学年の問題ですが、英語が全く理解できない高学年の子供の場合、同学年レベルでは子供に予想以上に負担がかかります。もちろん親御さんの希望や学校の方針にもよりますが、今回のケースは日本で小学校6年生を1学期しか受けていないようなので、9月からも再度6年生で転入するほうが無難と言えます。学校側にはこれらの日米システムの違いと英語力の問題などをきちんと伝えてください。
転入前の準備に関しては、まず転入当日に戸惑わないよう、本人が学校のシステムや規則を学んでおく必要があります。学校で使う最低限の英語のフレーズや先生の指示語を覚えておきましょう。子供は言語を学ぶのが早いと言われていますが、実際最初の1年は何もわからず、精神的にもかなり負担がかかることが予想されます。また6年生くらいの女子の社交は一般的におしゃべりが中心になるので、言葉ができないと友達ができず、つらい思いをするかも知れません。最初はスポーツや音楽など、得意科目を生かせるプログラムに入れるなど、共通の趣味を持った友人がみつけられる場を作り、「学校は楽しい」という印象を持たせるように心がけてください。
また、子供の社会生活には家庭の影響が大きく見られます。例えば、親が社交的でなかったり日本人とばかりつきあっていながら、子供には「アメリカ人の子と遊びなさい。」というのは説得力がありません。またアメリカの悪口を子供の前で平気で言ったりしている家庭では、子供もなかなか現地に適応できていません。親も英語を学び、学校でボランティア活動に参加したり、アメリカ人の父母とも積極的に付き合うように努力したいものです。
もう夏休みも残り少なくなってきましたが、この機会に親子でアメリカの歴史や地理などを勉強されてもいい準備になると思います。
|