酷暑が続き「熱中症」で倒れた人の報道がマスコミで流されています。
このような気候は海外へ赴任した方達が、赴任先によっては経験することもあるので、
「海外で健康にくらす」の第U部「現地生活での注意」で7頁にわたり対応を述べてあります。
この中では「衣類とはきもの」、「日焼け」「脱水が原因となるトラブル」として、「熱性けいれん、日射病、熱射病」などへの対応と予防法を紹介しております。
これは体内の水分と食塩が発汗によって失われる結果起こる症状です。これらの症状を予防する方法として、ブドー糖または砂糖を含む水を飲むことの重要さを述べています。
食塩と水とブドー糖が小腸に入ってくるとブドー糖は食塩(NaCl)のNa(ナトリウムイオン)と結合し、小腸の壁を通して小腸の組織内に吸収される結果、Naを組織内に引き込み、小腸組織内の浸透圧が上昇し、腸管内の水が小腸組織内に急速に入り、体内の水分と塩分を増加する結果、脱水を修復することになります。砂糖は小腸内でブドー糖と果糖に分解され、そのブドー糖が上述したような働きをします。
米国CDCによると、高温または高熱の患者に与える飲み水は,1L(リットル)の水に1グラムの食塩(食卓塩でよい)と20グラムのブどー糖(または砂糖40グラム)を溶かしたものをいわゆる「運動飲料」の代用として使用すると報じております。
但し以上の飲料水や運動飲料は、下痢の結果起きる脱水の治療には不適当で、時には危険かも知れません。
下痢で起きる脱水症には、1L(リットル)の水にブドー糖20グラム(または砂糖40グラム)と食塩3グラム、塩化カリ1.5グラム、クエン酸ソーダ2.9グラムを加えたものを使用します。尚、これは処方箋がなくても薬局で作ってくれます。
因みに高温度に弱い体質として、4歳以下の小児、65歳以上の高齢者、肥満者および精神安定剤を服用した経歴のある人などがあげられています。
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