【Fami Mail】 特別寄稿連載
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〜目次〜 イェール大学留学記
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Yale University(イェール大学)
林学及び環境学スクール
環境科学修士&開発経済学修士 大司 雄介 |
<最終回>困難を前に、希望を胸に、友と共に |
2004年5月24日、エール大学第303回卒業式がとり行われました。 実は卒業式の随分前から、ブッシュ大統領が卒業式に登場するのではないか、という噂が流れていました。 政治に対する意見や、政治家に対する賛否は各個人で異なります。そして我々はそうした他人の意見を尊重しなければなりません。 卒業式の会場で、僕は周りを見回してみました。見慣れた顔ばかりです。ともに学び、語り合い、酒を飲み、生活を共にしてきた仲間たちです。 |
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卒業式が間近に迫ってきた時期、僕はFESで何を得たのだろう、と考えることが多くなりました。 恐らく、自分が納得できる何かを確認したかったのでしょう。 冷静に判断してみると、それなりの『専門性』と呼べるものも身に付けました。 これは僕が今後、どのような世界に出て行くのであれなくてはならない財産だと思います。 しかし同時に、僕はFESのカリキュラムに多少の不満を持っていました。FESは、将来、環境の分野でのリーダーを育成するために、学生に色々な種類の授業を履修させます。 例えば、シンガポールの土地1ヘクタールを森林に回復させるプロジェクトをやるとしよう。そのときにまず、何が必要か、誰をプロジェクトに呼ぶべきか、資金がいくら必要か、そういうことを僕らは学んできたんだよ。確かにまだまだ僕らには足りないものはあるけれど、それなりに、社会に出て行く準備はできているんじゃないかな」 そして面白いことに、こうした引き出しの中身の多くは、授業はもとより、友人との日々の語らいによってより充実してきたことです。 |
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僕は再び、式場で自分の周りに座っている見慣れた顔を見回してみました。皆達成感と共に、自信に溢れた顔をしています。 しかしたとえ、状況が有利でなくとも、いや、状況が芳しくないからこそ、僕らが頑張らなければいけないのだと信じています。
2004年6月15日 |
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